「初心者」から発想した
60秒のショートフィルム
このように自分の作品を評価されるのは初めてなので嬉しい気持ちでいっぱいです。今回、「初心者」というテーマから赤ちゃんが思い浮かびました。聞くこと、見ること、全てのことが初体験である赤ちゃんをテーマに、赤ちゃんが怖いと感じる気持ちを想像して視覚化しようと思いました。
「初心者」というテーマの切り口・着眼点が独特で、赤ちゃんをあえて出さずに感覚的なことを描いているのが深いと思いました。アニメーションならでの表現で、赤ちゃんが洗濯機の音を嫌がっているという感情の視覚化ができていて素晴らしかったです。
大学の仲間たちと作った作品がこのような形で評価されてとても嬉しく思います。まずは「初心者」の切り口を色々と考えてから制作を進めました。「絵を初めて描く男の子」と「自転車に初めて乗る女の子」という2軸で二人の初な恋愛模様というものを作りました。
アニメーションの完成度が高く、細部までこだわって表現されていると思いました。カット割りやSEの入れ方が上手で軽快さがあり、編集のクオリティも高くて印象的な作品でした。劇中であえてセリフを入れない手法は映像に引き込れましたし、「初恋」・「自転車」など誰もが体験する初心者エピソードで、共感できるストーリーに仕上がっていました。
受賞者コメント
昨年も応募したのですが、最終ノミネート作品にも入らなかったので、今年は金賞をとれて嬉しいです。制作期間としては、企画、ポスプロにそれぞれ1カ月、撮影は半日くらいかけて作りました。賞金は、来年の卒業制作で1時間尺の映画を作るのでそれに使わせてもらいたいと思います。
審査員コメント
総合力で他を上回った作品でした。撮影、アングル、美術、キャスティング、音楽もオリジナルで、全てに隙がなかったです。セリフがなく、言葉で説明せずにオチまでもっていったところも評価しました。主人公の没頭感がよく描けていて、ゲームについていくために追い込まれる表現も上手。編集の締め方、間の取り方、オチの付け方が面白かったです。